株式会社信和

電気にも「旬」がある|晴れた昼の電気が安くなる理由と蓄電池の役割

業界動向2026-10-11読了 3分
時間帯による電力価格の変動のイメージ

10月は実りの秋。新米、さんま、栗、きのこ——店頭には「旬」のものが並びます。旬の食べ物は、たくさん採れるぶんおいしくて、値段も手ごろです。

実は、電気にも「旬」のようなものがあります。

電気の旬は「晴れた日の昼」

電気の値段は、一日の中でも時間ごとに変わります。卸電力市場(JEPX)では、30分ごとに価格が決まっています(なぜ電気の値段は1日に何度も変わるのか)。

太陽光発電が多い九州では、晴れた日の昼間に発電量が大きく増えます。特に、冷暖房をあまり使わない春や秋は、電気を使う量がそれほど多くありません。

たくさん採れて、あまり使われない。すると、昼の電気は豊富で安くなります。これが電気の「旬」です。

旬の反対は「夕方」

一方、夕方になると太陽が沈み、太陽光の発電は急に減ります。それでも、帰宅して照明や調理、家電を使う時間帯なので、電気の需要は残っています。

供給が減り、需要は残る。夕方から夜は、電気が足りなくなりやすく、値段も上がりやすい時間帯です(同じ1kWhの価値が時間で変わる理由)。

食べ物なら「保存」する

旬の食べ物がたくさん採れたとき、人は昔から保存してきました。干す、漬ける、冷凍する。豊富な時期のものを、足りない時期まで持ち越す知恵です。

電気は、そのままでは保存できません(電気は「貯金」できない)。そこで役に立つのが蓄電池です。

  • 旬の昼に、豊富で安い電気を貯める
  • 足りない夕方に、その電気を届ける

蓄電池がしていることは、電気の「保存」と言えます。捨てられるかもしれなかった電気を、必要とされる時間まで持ち越しているのです(九州が蓄電池の適地である理由)。

旬は季節によって変わる

食べ物の旬が季節で変わるように、電気の旬も季節によって表情が変わります。日照時間の長さや、冷暖房の使われ方によって、昼と夕方の差は大きくなったり小さくなったりします(収益の季節変動、秋分の日と蓄電池)。

そのため、蓄電池の収益も季節や天候によって変動します。毎日同じだけ稼ぐものではない、という点は押さえておきたいところです。

まとめ

  • 電気にも「旬」がある。晴れた昼は豊富で安く、夕方は足りなくなりやすい。
  • 蓄電池は、旬の電気を貯めて足りない時間に届ける、電気の保存の役割を担う。
  • 旬の表情は季節で変わる。収益も季節・天候で変動する。

実りの秋、食卓の旬とあわせて、電気の旬にも少し思いを巡らせてみてください。

※価格の傾向は一般的な説明であり、実際の価格は日々変動します。

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