連載「電気が資産になる時代」第8回/全15回
スーパーの弁当が閉店前に値引きされるように、電気の価格も時間で大きく変わります。ただし電気の場合、その振れ幅は弁当の比ではありません。
理由は、電気が「貯めにくい商品」だからです。晴れた日の昼は太陽光で供給が溢れ、市場価格が極端に安くなる(時にほぼゼロ円)。日が沈む夕方は太陽光が消えて需要はピークを迎え、価格が跳ね上がる。同じ1kWhでも、昼と夕方で価値が何倍も違う日が珍しくありません。
この価格差は、再エネの導入が進むほど拡大する構造にあります。太陽光が増えるほど昼は余り、夕方の急坂(ダックカーブ)は険しくなるからです。
蓄電池は、この時間差を収益に変える装置です。安い時間に充電し、高い時間に放電する。金融の世界でいうアービトラージ(裁定取引)を、電力市場で毎日実行するイメージです。しかも相場を読む必要はなく、太陽の昇り沈みという確実なリズムがベースにある。これが蓄電池収益の第一の柱です。
スプレッドの推移と構造的な拡大要因はJEPXスプレッド推移で詳しく扱っています。
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