連載「電気が資産になる時代」第7回/全15回
ここまでの話を一度整理します。電気は刷れない、AI時代の最後の制約はエネルギー、需要は増え、日本は昼の電気を捨てている——では、何をすればいいのか。
答えのひとつが、蓄電池です。「電気が資産」なら、蓄電池は資産を貯める金庫です。
金庫と違うのは、貯めた資産が働くことです。太陽光で電気が余って安い昼に貯め、需要が高まって高い夕方に放出すれば、その差額が収益になります。さらに、系統の周波数を守る調整力として「いつでも動ける状態で待機」するだけでも、市場から対価が支払われます。
つまり蓄電池は、①価値の保存(貯める)②時間差取引(安く仕入れ高く売る)③待機サービス(調整力)という三つの働きを一台でこなす資産です。
マスク氏の言う「エネルギー=通貨」の世界がいつ完全に到来するかは分かりません。しかしその世界を先取りする実物資産が、すでに現実の市場で収益を上げている——これが蓄電池投資の現在地です。
次回からは、この三つの働きがそれぞれいくらの収益になるのかを、実データで見ていきます。
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