株式会社信和

日本のエネルギー・パラドックス——輸入依存とデジタル赤字

業界動向2026-09-06読了 1
日本のエネルギー収支のイメージ

連載「電気が資産になる時代」第6回/全15回

日本はエネルギー自給率が主要国の中で際立って低く、化石燃料の大半を輸入に頼っています。毎年、燃料費として巨額の国富が海外へ流出している構造です。

さらに近年は「デジタル赤字」が拡大しています。クラウド利用料やAIサービスの対価として、これも海外へ資金が流れ続けている。エネルギーとデジタル、二重の輸入超過です。

一方で国内に目を向けると、九州では晴れた日の昼間、太陽光の発電量が多すぎて出力制御(発電の抑制)が頻発しています。つまり、作った電気を捨てている。輸入に大金を払いながら、国産の電気を捨てるというパラドックスがここにあります。

このギャップを埋める装置が蓄電池です。捨てられるはずだった昼の電気を貯め、夕方の需要に充てる。個人や企業の投資として成立しながら、国全体のエネルギー収支の改善にも寄与する。蓄電池投資が単なる金融商品と違うのは、この実体経済への貢献です。

昼の電気が余って価格が下がる仕組みは、JEPXとは何かもあわせてご覧ください。


前回: 第5回 AIデータセンターがもたらす電力需要の爆発

次回: 第7回 蓄電池は「電気の金庫」である

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