株式会社信和

「待機するだけでお金になる」一次調整力の実データ

投資評価2026-09-09読了 2分
需給調整市場と周波数のイメージ

連載「電気が資産になる時代」第9回/全15回

蓄電池収益の第二の柱が、需給調整市場——中でも一次調整力です。

電力系統は、周波数(西日本は60Hz)を常に一定に保つ必要があります。需要と供給が一瞬でもズレると周波数が乱れ、最悪の場合は停電に至る。そこで系統は、ズレを瞬時に補正する「調整力」を常に確保しています。

蓄電池は応答速度が速く、この役割に最適です。そして重要なのは、実際に充放電しなくても「いつでも動ける状態で待機」していること自体に対価が支払われる点です。

実際の約定水準

気になる相場ですが、当社がEPRX(需給調整市場システム)の実データで確認した一次調整力の約定実績は、30分あたり5〜6円/kW程度。仮に50kWで待機すれば、30分ごとに250〜300円、これが積み上がっていく計算です。

1日は30分コマが48回。年間360日の稼働で通年供出できた場合、49.9kWの設備なら次のようになります。

49.9kW × 5〜6円/kW/30分 × 48コマ × 360日 ≒ 年間 約430万〜520万円

当社が標準モデルで案内している 年間想定収益 約500万円 は、このレンジの中に収まる水準です。算定の詳細は収益500万円の中身を分解をご覧ください。

もちろん約定価格は変動しますし、参加には技術要件もあります。しかし「発電も売電もせず、待機だけで収益が発生する」市場が現実に動いている——これが「エネルギーが資産になる」の最も分かりやすい実例です。

需給調整市場の商品区分とアグリゲーターの役割は需給調整市場とアグリゲーターで解説しています。


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