「心配ごと編」の最後のテーマは、寿命です。始める前に「終わり方」を考えておくのは、長く持つ設備ならではの大事な視点です。
蓄電池は少しずつ劣化する
蓄電池は、充電と放電を繰り返すうちに、少しずつ貯められる量(容量)が減っていきます。ある日突然使えなくなるというより、時間をかけてゆるやかに性能が落ちていくのが一般的です(劣化の仕組みと寿命・保証)。
劣化の進み方は、使い方や温度などの条件によって変わります。収支計画で劣化をどう見込んでいるかは、確認しておきたいポイントです(経年劣化と10年累計リターン)。
寿命がきたときの選択肢
劣化が進んだとき、考えられる選択肢は大きく三つです。
① そのまま使い続ける 容量が減っても、運転できる状態であれば使い続けるという選択です。ただし、収益も容量に応じて下がっていきます。
② 電池を入れ替える 電池部分を新しいものに交換(リプレース)し、事業を続ける選択です。入れ替えの費用と、その後に見込める収益を比べて判断します。
③ 撤去する 事業を終えて、設備を取り外す選択です。借地の場合は、土地を元の状態に戻す(原状回復)必要があるかどうかも、契約で確認しておく必要があります(借地と土地購入の比較)。
どれを選ぶかは、その時点の設備の状態や市場の状況によって変わります(「出口」を最初に考える、出口戦略)。
取り外した電池は、ルールに沿って処理する
取り外した蓄電池は、そのまま捨ててよいものではありません。事業で使った設備は、産業廃棄物として法令に沿って処理する必要があります。
リチウムイオン電池は、扱い方を誤ると発火などの危険があるため、専門の事業者による取り扱いが前提になります。また、電池には資源として再利用できる素材も含まれており、リサイクルの取り組みも進められています。
処理の方法や費用は、その時点の制度や市況によって変わる可能性があります。
撤去費用まで見込んでいるか
ここで確認したいのは、収支計画に撤去や処理の費用が含まれているかです。
- 撤去・処理の費用を、計画のどこかで見込んでいるか
- 撤去や処理を誰が担うのかが、契約で決まっているか
- 借地の場合、原状回復の範囲はどこまでか
「稼ぐ期間」の試算だけでなく、「終わらせる費用」まで含めて見ることで、はじめて投資全体の姿が見えてきます(契約書チェックポイント)。
太陽光発電では、撤去・処分の費用が後から問題になるケースがありました。同じことを蓄電池で繰り返さないためにも、最初の段階で確認しておくことをおすすめします(太陽光の「処分・撤去」問題)。
まとめ
- 蓄電池は少しずつ劣化し、いずれ使い続ける・入れ替える・撤去するの判断が必要になる。
- 取り外した電池は、法令に沿って処理する。リサイクルの取り組みも進んでいる。
- 撤去・処理費用と、その担い手まで見込んだ計画かを確認する。
出口まで含めた計画について、ご不明な点は無料相談でお尋ねください。
※劣化の進み方、処理の方法・費用は、機器・使用条件・時期により異なります。
