株式会社信和

電力インフラの「裏方」に投資するという考え方

投資評価2026-09-27読了 4分
電力インフラを支える設備のイメージ

インフラ投資と聞いて思い浮かぶのは、発電所、高速道路、空港、通信網といった大きな構造物でしょうか。個人が手を出せる規模ではありません。

ただ、インフラは大きな構造物だけでできているわけではありません。その周りには、目立たないが欠けると回らない設備が無数にあります。今回は、そこに投資するという考え方の話です。

主役ではない、が、いないと困る

電力系統でいえば、発電所が主役です。送電線・配電線がそれを運びます。では蓄電池は何かというと、その間を埋める役回りです。

余った電気を引き取り、足りない時間に戻す。周波数がずれそうになったら応答する。舞台に立って拍手を受ける仕事ではありません。うまく機能している限り、誰にも気づかれません。

けれど、太陽光と風力の比率が上がるほど、この役回りの重要性は増します。天候で出力が変わる電源が増えるということは、調整しなければならない量が増えるということだからです。主役が変わったことで、裏方の仕事量が増えている。それが今起きている構造変化です(電力市場の制度変更と追い風)。

裏方の収益は、派手ではないが読み筋がある

裏方の仕事には、いくつか投資対象として面白い性質があります。

① 需要の源が制度と物理にある

電気の品質を保つことは、誰かの好みや流行ではなく、系統を運転するうえでの必須要件です。景気が悪くなっても周波数を放置するわけにはいきません。需要の根っこが、嗜好ではなく物理と制度にあるというのは、それなりに堅い性質です。

② 収益源が一つではない

蓄電池の場合、卸電力市場での価格差、需給調整市場での待機・応答、容量市場での供給力確保と、性質の違う収益を重ねられます。一つが弱い年でも他が支える構造です(レベニュースタッキング、需給調整市場と容量市場の違い)。

③ 人手がかからない

運用は遠隔で自動化されています。店舗や宿泊施設のように、人を雇い、シフトを組み、繁閑に対応する必要がありません。オーナー様が日常的に関与する場面はほとんどありません。

他の資産と、どう違うのか

不動産は立地と入居者に左右されます。株式は企業の業績と市場心理に左右されます。蓄電池は電力の需給と市場価格に左右されます。動く要因が違うということは、同じ方向に一斉に動きにくいということでもあります(他の資産と比べる)。

ポートフォリオの一部として、動く理由の違う資産を置いておく。そういう位置づけで検討される方が増えているのは、自然なことだと思います。

裏方ゆえの弱点もある

もっとも、裏方には裏方の弱点があります。

制度に依存する部分があること。需給調整市場も容量市場も国の制度設計のうえに成り立っており、ルールが変われば前提も変わります(2026年8月の変更、10月の変更)。

参入が増えれば単価は下がりやすいこと。裏方の仕事は差別化がしにくく、供給者が増えれば価格は下がる方向に働きます。

設備である以上、劣化と寿命があること(劣化の仕組みと寿命)。

このあたりを織り込んだうえで、なお成立するかを判断していただく必要があります(リスクの話を正直にします)。

まとめ

主役の座を狙う投資ではありません。系統が回り続けるために必要な役回りを、小さく一つ引き受ける。低圧という区分は、それを個人が手の届く規模にするための選択でもあります(低圧蓄電池という選択)。

裏方に回ってみたい方は、販売中の物件をご覧ください。ご相談はこちらから。

※収益は市場価格・制度により変動します。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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