株式会社信和

レベニュースタッキング——収益を積み上げる設計思想

投資評価2026-09-11読了 2分
複数市場からの収益積層のイメージ

連載「電気が資産になる時代」第11回/全15回

前回までに紹介した三つの収益源を整理します。

①市場価格差の裁定:安い昼に充電し、高い夕方に放電する。再エネの拡大とともに、昼夜の価格差が生まれやすくなっている。

②需給調整市場(一次調整力など):待機への対価。約定結果は電力需給調整力取引所(EPRX)が公表しています。

③容量市場:将来の供給力としての存在への対価。約定価格は電力広域的運営推進機関(OCCTO)がオークションごとに公表しています。

一つの収益源に依存する投資は、その市場が崩れたときに脆い。蓄電池投資の本質的な強みは、性質の異なる複数の市場から同時に収益を得る「レベニュースタッキング(収益の積層)」にあります。

裁定は電力価格の変動から、調整力は系統の安定ニーズから、容量市場は国の供給力政策から収益が生まれる。それぞれ変動要因が異なるため、分散効果が働きます。

大切なのは、楽観シナリオではなく保守的な前提で収支を組むこと。当社の試算は、②の需給調整市場を中心に、③の容量市場の収入を運用5年目から見込み、①の値差運用は含めていません(前提はトップページの投資シミュレーションをご覧ください)。

前提が変わったときの考え方は3シナリオで見る投資回収の考え方をご覧ください。次回は、これを実現する具体的な設備の話をします。


◀ 前回: 第10回 容量市場——「存在すること」への対価

▶ 次回: 第12回 低圧蓄電池という選択——AC49.9kW / DC200kWhから始める