株式会社信和

AIが労働を代替した後、最後に残るボトルネック

業界動向2026-09-03読了 2
AIと電力のイメージ

連載「電気が資産になる時代」第3回/全15回

AIとロボットの進化が続けば、商品もサービスも今よりはるかに安く、豊富に生産できるようになります。人手不足という言葉は、いずれ過去のものになるかもしれません。

では、生産の制約が完全になくなるかというと、そうではありません。AIを動かすにはデータセンターが要り、ロボットを動かすには電力が要る。労働力という制約が消えた後、最後に残るボトルネックがエネルギーです。

マスク氏はこの構造を指して、「生産性が劇的に向上した世界ではお金の概念が弱まり、エネルギーが価値の基準になる」と述べています。あらゆるものが潤沢に作れる世界で唯一希少なのは、それを作るための電力だ、という論理です。

未来予測としては議論の余地があるでしょう。しかし方向性としては、すでに現実が追いつき始めています。世界中でAIデータセンターの電力争奪戦が始まり、日本でも系統への接続申込が殺到している。「電気を確保できる者が生産を制する」時代の入口に、私たちはすでに立っています。

系統の空き容量が実際にどこまで逼迫しているかは、系統の空き容量と接続枠で詳しく扱っています。


前回: 第2回 お金は刷れる、電気は刷れない——物理法則の絶対性

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