当社は電気工事会社として、低圧の系統用蓄電池の設計・施工と、系統連系の申請を自社で行っています。
その系統連系について、九州電力送配電から、連系に向けた回答が届き始めました。今日は、届いた書類の中身と、それが何を意味するのかをお伝えします。
届いたのは「工事費負担金のご請求について」
最初に届いた回答の一つが、こちらです。鹿児島県の案件で、2026年9月30日付の書類です。
表題は「工事費負担金のご請求について」。工事件名の欄には「系統用蓄電池の連系に伴う工事費負担金」と書かれています。
「回答」と聞くと、「接続できます」という一文が届くイメージがあるかもしれません。実際には、連系のために九州電力送配電が行う工事の費用のうち、申込者が負担する分の請求という形で届きました。
申込から回答までに何があったのか
九州電力送配電の公式サイトでは、低圧の系統連系の手続きについて、おおむね次のように説明されています。
- 申込を受けると、他のお客さまへの影響などがないか技術的な検討を行い、九州電力送配電側の設備の工事内容を設計する
- 新たに設備を設置・変更する場合は、その工事費用を申込者が負担する
- 工事費負担金が発生する場合は、原則として設計完了後に金額を算定して請求する
- 工事日程は入金後に調整する
つまり、工事費負担金の請求が届いたということは、技術的な検討と設計がひと区切りつき、工事に向けた段階に進んだということです。
書類の「工事費区分」と「ご注意」
書類には「工事費区分」という欄があり、この案件は「単独申込」でした。ほかに「同時申込」「同時工事」という区分もあり、区分によって工事に着手するタイミングなどが変わります。
また、書類の下部には「ご注意」として、次のような内容が書かれています。
- 入金を確認してから工事に着手すること
- 期日までに入金がない場合、工事内容や金額が変わったり、送電の時期が遅れたりすることがあること
- 工事費が変わった場合は、精算(追加または払い戻し)になることがあること
- 九州電力送配電が施設した設備は、九州電力送配電の所有になること
- 振込手数料は支払う側の負担であること
どれも、これから蓄電池を持つ方に知っておいていただきたい内容です。このあとの記事で、一つずつ取り上げていきます。
まだ「ゴール」ではない
回答が届いたことは大きな一歩ですが、ここで運用が始まるわけではありません。この先には、
- 工事費負担金の入金
- 九州電力送配電による電線側の工事
- 蓄電池の設置工事
- 連系
- 市場に参加するための準備
- 運用開始
という段階が続きます(全体の流れは系統連系申請とは、設置工事の流れもご覧ください)。
なお、工事が必要かどうか、負担額がどの程度になるかは、場所や電線の状況によって大きく異なります。今回の書類の内容が、ほかの地点にもそのまま当てはまるわけではありません(系統連系に「枠」はあるのか)。
これからお伝えしていくこと
10月の後半は、この回答書を起点に「連系編」として、工事費負担金のこと、単独申込と同時申込の違い、九州電力と九州電力送配電の違い、「託送」とは何か、連系後に何が必要か——といったテーマを順番に取り上げます。
申請の段階を一つずつ進めていく様子を、できるだけそのままお伝えできればと思っています。
出典:
- 九州電力送配電「発電設備等の低圧系統連系に関する申込み手続き」
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。工事の有無・負担額・手続きの進み方は、地点や申込の状況により異なります。
