株式会社信和

九州電力と九州電力送配電の違いとは?|2020年4月の分社化と、系統連系の窓口

基礎解説2026-10-26読了 4分
送配電網のイメージ

このところ、九州電力送配電から届いた系統連系の回答について書いてきました(回答が届き始めました)。

ここで、よくいただく質問があります。「九州電力と九州電力送配電は、何が違うのですか?」

名前がよく似ているので混同しやすいのですが、この2社は役割が分かれています。今日はその違いを整理します。

2020年4月1日、送配電部門が分社した

九州電力送配電の公式サイトには、次のように書かれています。

2020年4月1日、九州電力から送配電部門が分社し、「九州電力送配電株式会社」として新たにスタートしました。

分社の理由については、

電気事業法の改正により、発電・小売部門と送配電部門が同一会社で業務を運営することが禁止される(法的分離)ため、九州電力から送配電部門が分社しました。

と説明されています。

役割の違い

分社後の役割を大まかに整理すると、次のようになります。

九州電力 九州電力送配電
主な役割 発電・小売 送配電(電線網)
たとえると 電気をつくり、販売する会社 電気を運ぶ「道路」を持ち、管理する会社

九州電力の公式サイトでも、発電・小売部門を持つ九州電力のもとで、送配電部門を「九州電力送配電」として分社化したと説明されています。また、分社後も、停電時は両社で連携して復旧対応するとされています。

小売会社がどこでも、電線網は同じ

電力の小売は自由化されていて、いまは九州電力以外の会社から電気を買うこともできます。

では、小売会社を切り替えると、電気を届ける電線も変わるのでしょうか。答えは「変わらない」です。

資源エネルギー庁は、送配電網の利用料金である託送料金について、新規参入する小売電気事業者だけでなく、既存の大手電力会社の小売部門も、送配電網を利用する際に販売した電気の量に応じて負担すると説明しています。

つまり、どの小売会社から電気を買っていても、電気が通る電線網は、その地域の送配電会社のものです。九州であれば九州電力送配電の電線網を、各社が共通で利用しています。

蓄電池の連系の窓口は、送配電会社

この違いは、蓄電池を持つ方にとっても大切です。

系統用蓄電池は、電線網につないで電気をやり取りする設備です。そのため、連系の申込や工事の窓口は、電線網を持つ送配電会社になります。

実際、当社が受け取った工事費負担金の請求も、九州電力ではなく九州電力送配電から届いています。九州電力送配電の公式サイトにも、発電設備等の低圧系統連系に関する申込みの手続きが案内されています。

「九州電力に申し込むのでは?」と思われがちですが、つなぐ相手は電線網、窓口は送配電会社と覚えておくと整理しやすくなります(系統連系申請とは)。

まとめ

  • 2020年4月1日、法的分離により、九州電力送配電が九州電力から送配電事業を引き継いで事業を開始した
  • 九州電力は発電・小売、九州電力送配電は**送配電(電線網)**を担う
  • 小売会社がどこであっても、電気を届ける電線網は同じ
  • 蓄電池の連系の申込・工事の窓口は送配電会社

出典:

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。各社の役割・手続きの詳細は、各社の公式情報をご確認ください。