株式会社信和

EVは「走る蓄電池」|V2Hで家に電気を送る使い方と、系統用蓄電池との違い

基礎解説2026-10-10読了 3分
さまざまな蓄電池のイメージ

心配ごと編の合間に、少し軽めの話題です。今日は電気自動車(EV)について。

EVは「走る蓄電池」

EVは、大きな電池を積んで、その電気でモーターを回して走ります。つまり、電池そのものを持ち運んでいる乗り物です。

この電池は、走るためだけのものではありません。条件がそろえば、クルマから家へ電気を送ることもできます。これがV2H(Vehicle to Home)です。

V2Hでできること

V2Hは、EVと家をつなぐ専用の機器を設置することで、

  • 昼に太陽光でつくった電気をEVに貯め、夜に家で使う
  • 電気代の安い時間に充電し、高い時間に家で使う
  • 停電時に、EVの電気を家で使う(機器や設定による)

といった使い方を可能にします。

ただし、V2Hに対応した車種であること、専用機器の購入・設置工事が必要なことなど、いくつか条件があります。また、クルマで出かけている間は家では使えません。「走る」と「貯める」を一台で兼ねるぶん、いつも家にいるとは限らないのがEVの特徴です。

3つの蓄電池を並べてみる

EV+V2H 家庭用蓄電池 系統用蓄電池
主な目的 移動+家での活用 自家消費・停電への備え 電力系統の需給調整
置き場所 クルマ(移動する) 住宅に設置 専用の土地に設置
電気を使う人 その家の住人 その家の住人 電力系統全体
位置づけ 生活の道具 生活インフラ 投資資産・電力インフラ

EVと家庭用蓄電池は、どちらもその家のための電池です。これに対して系統用蓄電池は、電力系統につながり、地域全体の電気の安定を支える役割を担います(系統用と家庭用の違い)。

停電時の扱いも異なります。系統用蓄電池は、停電時には安全のため自動で止まります(停電したら蓄電池の電気は使える?)。

電池が「あちこちにある」時代

EVの普及、家庭用蓄電池の導入、そして系統用蓄電池の増加。電気を貯める器は、いろいろな場所に広がりつつあります。

役割はそれぞれ違いますが、共通しているのは、電気を「つくった時」と「使う時」をずらせるということです。太陽光のように時間帯で発電量が大きく変わる電源が増えるほど、この「ずらす力」の価値は高まっていきます(同じ1kWhの価値が時間で変わる理由)。

まとめ

  • EVは電池を積んだ「走る蓄電池」。V2Hで家に電気を送ることもできる。
  • ただし対応車種・専用機器などの条件があり、出かけている間は使えない。
  • EV・家庭用は「その家のため」、系統用は電力系統全体のための電池。

※V2Hの機能・対応状況は、車種・機器により異なります。

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