前編 で、JEPX価格が1日の中で激しく動く仕組みを見ました。本記事では、その価格差をどう具体的に利益に変えるのか、そして 「価格が想定通りに動かないリスク」とどう向き合うか を解説します。
アービトラージの実例
イメージしやすいよう、1日の運用例で見てみましょう。
| 時間帯 | JEPX価格(仮想例) | 蓄電池の動き |
|---|---|---|
| 11:00 - 14:00 | 約3円/kWh | 充電(市場から購入) |
| 17:00 - 20:00 | 約25円/kWh | 放電(市場へ売却) |
100kWhの蓄電池なら、1日で(25円 − 3円) × 100kWh = 約2,200円 のスプレッド収益が発生します。
これを365日続ければ、単純計算で年間 約80万円 の収益。実際にはサイクル劣化を考慮し、1日2回まで充放電を行うケースもあり、年間収益はさらに伸びます。
重要なのは「平均スプレッド」より「上位コマ」
ここで重要なのは、 1日の中で最も安い数コマと最も高い数コマだけを使う という設計です。
例えばDC100kWhの蓄電池なら、1日に取り込めるエネルギーは100kWhで頭打ち。であれば、その100kWhを 最も価格差の大きい時間帯にピンポイントで投入 することが収益最大化のカギとなります。
このため、運用はリアルタイムの市場価格を読みながら 自動アルゴリズムで充放電タイミングを最適化 する必要があります。信和では提携の自動運用システムを用いて、人手をかけずにこの最適化を実施しています。
価格リスクとどう向き合うか
もちろん、価格はいつも理想的に動くわけではありません。例えば、
- 異常気象で「太陽光が想定より少なく日中価格が下がらない」日
- 連休でオフィスが止まり「夜間需要が落ちて夕方も価格が上がらない」日
こうした想定外の価格動向は一定の頻度で発生します。
このような価格リスクに対しては、
- 複数市場からの収益スタック(容量市場・需給調整市場との組み合わせ)
- 長期での平均化(年単位で見ると価格差の構造は安定)
の2つで対処するのが業界標準です。容量市場については 別記事「容量市場とは何か」 で詳しく解説しています。
まとめ
電力アービトラージは「安く買って高く売る」というシンプルな仕組みですが、それが今の日本市場で機能している背景には 再エネ拡大による昼夜価格差の構造的な拡大 があります。
そして、その差を取り切るには 正確な市場予測と自動運用 が必須です。信和の低圧蓄電池は、設置だけでなく運用までを一貫して提供しているため、オーナーはハードウェアを保有するだけで収益化が可能です。
具体的な収益試算は お問い合わせフォーム よりご依頼ください。
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