今日から数回にわたって、蓄電池投資の心配ごとを一つずつ取り上げます。最初はご相談で特によく聞かれる「地震で倒れたりしないのか」です。
重い機器だからこそ、据え付け方が問われる
系統用蓄電池は、電池・PCS(パワーコンディショナ)・収納筐体からなる重量物です。背が高く重い機器は、揺れを受けると横にずれたり、傾いたりする力がかかります。
ここで大事なのは、機器そのものの頑丈さだけでなく、地面とどうつながっているかです。どれだけ丈夫な箱でも、置いてあるだけでは揺れに対して不安が残ります。
備えの基本は三つ
① 地盤を確認する
据え付けの前提は、その土地の地盤です。地盤が軟らかい場合は、地盤改良が必要になることもあります。これは図面だけでは判断できず、事前の現地調査で確認する部分です(土地条件の重要6項目)。
② コンクリート基礎をつくる
機器の重さと想定される揺れに見合った基礎を設けます。基礎の大きさや鉄筋の入れ方は、機器ごと・土地ごとに変わります(設置要件:基礎・架台・接地)。
③ アンカーで固定する
機器は基礎にアンカーボルトで固定します。揺れで機器がずれたり、転倒したりしないようにするためです。
「構造計算」で根拠を持たせる
基礎の大きさやアンカーの本数は、「このくらいで大丈夫だろう」という経験則だけで決めるものではありません。機器の重さや重心の高さ、想定する揺れの力をもとに、転倒やずれが起きないかを計算で確かめるのが構造計算です。
当社は電気工事会社として設計・施工を自社で行っており、基礎の構造計算まで自社で行っています。据え付けの根拠を、図面と計算で説明できる状態にしておくためです(設置工事の流れ)。
それでも「絶対」はない
ただし、対策をしたからといって、どんな地震でも被害が出ないとは言えません。地震対策はあくまでリスクを下げるための備えです。
そのため、据え付けの備えとは別に、
- 立地のリスク(液状化・土砂災害など)をハザードマップで確認する(災害リスクとハザードマップ)
- 地震による損害が保険でどう扱われるかを確認する(地震は通常の補償とは別扱いになる場合があります。保険でどこまでカバーできるか)
- 大きな揺れの後に、誰が点検に来るのかを確認する
といった、被害が出た場合の備えもあわせて考えておくことをおすすめします。
購入前に聞いておきたいこと
- 基礎とアンカーの仕様は、何を根拠に決めているか(構造計算の有無)
- 地盤の確認は、いつ・どのように行ったか
- 施工は自社か、外部に任せているか
こうした質問に、資料を出して答えられるかどうかは、業者選びの判断材料にもなります(業者選び8つのチェックポイント)。
まとめ
- 蓄電池は重量物。地盤・基礎・アンカー固定の三つで揺れに備える。
- 基礎とアンカーの仕様は、構造計算で根拠を持たせる。
- 対策はリスクを下げるもので、ゼロにはできない。立地確認・保険・点検体制とセットで考える。
据え付けの考え方について詳しく知りたい方は、無料相談でお気軽にお尋ねください。
※地震への備えの内容は、機器・地盤・立地条件により異なります。
