株式会社信和 低圧系統用蓄電池事業

税引後の手取りはいくらか ── 利回り計算とキャッシュフロー

投資評価2026-04-24読了 5
投資・収益のイメージ

前編 で、初年度粗利「約600万円」の計算根拠を見ました。本記事では、ここから 何が引かれ、最終的な税引後手取りはいくらになるのか を計算します。

600万円から差し引かれる5つのコスト

「600万円が手取り」ではありません。ここから以下が引かれます。

① 運用・監視費用

充放電制御を行う自動運用システムの利用料・遠隔監視費は、年間 約30-60万円 が業界相場です。信和の標準パッケージにはこの費用が含まれていますが、別途オプションを付ける場合は追加で考慮が必要です。

② 保守メンテナンス

電池モジュールの劣化チェック、パワーコンディショナの点検、消火設備の保守などで、 年間20-40万円 程度。

③ 固定資産税

事業用設備として、 取得額の約1.4%/年 の固定資産税が課税されます。
2,000万円 × 1.4% = 年間 約28万円(初年度は減免特例あり)。

④ 損害保険

火災・自然災害・盗難保険で 年間10-30万円 程度。系統用蓄電池は屋外設置のため、保険加入は必須です。

⑤ 所得税・法人税

法人保有なら法人税、個人事業主・投資家保有なら所得税が課税されます。減価償却(蓄電池は17年が法定耐用年数)の効果を考慮すると、 節税効果込みで実効税負担は30%前後 が一般的です。

キャッシュフローの試算

これらを引いた、初年度のキャッシュフローを試算してみます。

項目 金額
売電収益(粗利) +600万円
運用・監視費 -45万円
保守メンテナンス -30万円
固定資産税 -28万円
損害保険 -20万円
税引前キャッシュフロー 約 +477万円
法人税・所得税(実効30%想定) -143万円
税引後キャッシュフロー(手取り) 約 +334万円
年間キャッシュフローの構造
粗利600万円から各種コスト・税金を引いた、実際の手取りは約334万円。

つまり、 「2,000万円投資して、税引後で年間約330万円」が現実的な手取り です。これは 税引後でも年利回り約16-17% を意味します。

「30%」という見出しは粗利ベースの利回りであり、税引後手取りベースだと 15-17% が実態です。

投資回収はいつ終わるか

初期投資2,000万円 ÷ 税引後年間334万円 = 約6年で投資回収(税引後)

計算基準 年間収益 回収期間
売電粗利のみ 600万円 約3.3年
経費引いた税引前CF 477万円 約4.2年
税引後の現実的なCF 334万円 約6.0年

ただし、10年運用すれば 税引後で約3,340万円の累積CF となり、初期投資2,000万円を引いて 約1,300万円のネットリターン が残ります。

即時償却制度・特別償却を活用すると、税引前CFと回収期間が大きく改善します。詳しくは 「3.5年回収の根拠」 を参照ください。

他の投資対象との比較

似たような投資手段との利回り比較(税引後イメージ)。

投資対象 想定税引後利回り リスク特性
日本国債(10年) 約0.8% 極小
投資用マンション 約2-4% 空室・修繕リスク
株式(日経平均連動) 約4-7%(長期) 価格変動大
太陽光発電(FIT後) 約5-8% 出力低下・天候
低圧蓄電池 約15-17% JEPX価格変動
主要投資対象との利回り比較
蓄電池の税引後利回りは他の主要投資対象を大きく上回る。

まとめ

「2,000万円で年600万円」というキャッチコピーは、 粗利ベースでは正確ですが、税引後の手取りは約330万円 です。

それでも年利回り16-17%という水準は、現代日本で取れる投資としては相当に高水準。 「再エネ普及に伴うJEPX昼夜スプレッド拡大」 という構造変化を取りに行く投資として、合理性は十分にあります。

具体的なお客様の土地・状況に応じた収益試算は、 お問い合わせフォーム よりお気軽にご依頼ください。

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